シロアリ被害…あなたの家は大丈夫ですか?気づいた時には早急な対策が必要です。
シロアリ被害について
シロアリは、木材を主食とする家屋害虫です。
明るいところを避けて活動する習性がありますので、陽が当たらず湿気の多い床下は、シロアリにとって最高の環境下にあります。
シロアリは常に湿った木材や土中で生活しており、建物では、土台や床束・大引き・根太など、主に建物下部を加害します。 一般に人目につきにくく、気付いた時には被害が相当進行している事が多く、地震や台風による建物崩壊の原因となりとても危険です。
大切な「住まい」をシロアリ被害から守り、地震や台風による被害を最小限に食い止めるには、シロアリや、その被害を出来るだけ早く発見して退治する事です。さらに被害をうける前に、適切な予防対策を講じておく事が重要です。
木造住宅以外の、鉄骨・コンクリート造の建物につきましても、床組や化粧材などで木材を使用されている為、木造住宅同様にシロアリは発生します。
近年では床下が土では無く、コンクリート打ちの基礎が主流となっておりますが、防湿コンクリートの場合は床下の基礎の入隅部に発生した隙間からシロアリが上がる事も多く、ベタ基礎の場合でも、基礎の金具の所や、配管廻りから侵入する事が御座います。また、シロアリ自体がコンクリートを溶かす事も出来ますので、床下がコンクリートと言えど、安心は出来ません。
その他、玄関土間などは、構造上シロアリが巣を作りやすい箇所となりますが、床下からは目視で確認が出来ない為、ドア枠や玄関の框などを喰害されて初めて気付く事がほとんどです。
阪神大震災では、シロアリ・腐朽の被害がある家屋のうち、約9割が全壊したとういう報告があります。
倒壊した建物の下敷きになった犠牲者も少なくありません。普段ではあまり気にすることが少ないシロアリの被害、床下の腐朽により、地震が発生した場合、住んでいる人の命、または大切な財産である住宅まで失うことになります。
阪神淡路大震災とシロアリによる被害関連データ
神戸市東灘区(調査対象家屋数639棟) | 淡路島北淡町(調査対象家屋数202棟) | |||||||
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全壊 | 半壊 | 軽微又は 被害無 |
戸数 | 全壊 | 半壊 | 軽微又は 被害無 |
戸数 | |
シロアリ被害腐朽あり | 93% | 6% | 1% | 216棟 | 76% | 10% | 14% | 58棟 |
シロアリ被害腐朽無し | 25% | 23% | 52% | 421棟 | 38% | 19% | 43% | 144棟 |
シロアリによる様々な被害
住宅被害を及ぼすシロアリ
シロアリは、主にヤマトシロアリとイエシロアリの2種に大別できます。
それぞれの特徴を熟慮した上での駆除・対策が求められます。
日本におけるイエシロアリ・ヤマトシロアリの分布
【ヤマトシロアリ】
北海道旭川から沖縄を含む日本全土に広く分布し、木造建築物に加害する大害虫です。加害箇所が巣を兼ねており、適当な生活場所と餌を求めて集団で移動する習性があります。乾燥には弱く、常に湿った木材や土中で生活する為、建物では土台・床束・大引など、建物下部を加害し、被害は腐朽と同時に起こることが多いです。
【イエシロアリ】
神奈川県以西から中国地方にいたる海岸線、四国、九州、沖縄に分布し、シロアリの中でも最も加害の激しい種類です。建物の地中に塊状の巣をつくり、普通数10万匹、大きいものでは100万匹にも達します。加害速度は速く被害は激烈です。建物の乾燥した木材でも水を運んできて湿らせて加害する為、被害は建物全体に及びます。
◆シロアリとアリとの違い◆
シロアリは名前や形態、生活様式などがアリに似ていますが、根本的にはアリとは全く違った種類の昆虫で、アリの仲間ではありません。
- 1. 触角
- アリの触角は「く」の字状をしていますが、シロアリは真珠のネックレスのように数珠状をしています。
- 2. 翅(はね)
- アリの羽は前後大きさが異なりますが、シロアリの羽は前後ともほぼ同じ大きさをしています。
- 3. 腰
- アリの腰の部分は細くくびれていますが、シロアリは寸胴です。